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事業承継税制の適用要件が緩和されました

2017年11月07日  

非上場株式等の事業承継税制については、ドイツ、フランス、イギリスといった主要国において導入されていたことから、我が国においても平成21年の税制改正で創設され、現在に至っています。

この制度は、相続及び贈与にて取得する一定の非上場株式等について、その株式等(発行済み株式の3分の2まで)に係る課税価格の80%(贈与税の場合は全額)に対応する相続税額(又は贈与税額)について納税が猶予される、というものです。

使い勝手が悪く課税リスクが大きい

しかし、制度の導入から4年経ってもその適用件数は549件(相続税381件、贈与税168件)と、期待されていたほど制度は活用されていませんでした。

その理由は、この制度を導入している諸外国と比べてその適用要件が厳しく、また、納税猶予打ち切りに伴う課税リスクが大きいため、その利用に躊躇する企業が多かったからでした。

例えば、フランス、イギリスなどでは、雇用継続要件はありません。ドイツにはありますが、要件を満たさなくなったからといって我が国のように猶予税額全額の打ち切りはありません。

また、猶予税額の免除期間ですが、我が国では後継者が死亡するまでですが、ドイツ、フランスなどは5年程度で猶予税額の全額が免除されます。

さらに、これらの諸外国では、先代経営者の役員継続や親族外承継も認められていますが、我が国では認められていませんでした。

要件が緩和された

そこで、経済界からの強い要望で、平成25年税制改正において適用要件の一部が大幅に緩和されました。その主なものは次のとおりです。

①雇用要件が「5年間毎年8割維持」が「5年間平均8割維持」になりました。

②納税猶予打ち切りリスクであった利子税の負担が、承継5年超で5年間の利子税は免除されました。

③役員退任要件については、贈与時の役員退任を代表者退任とされました。

④親族でない従業員などへの親族外承継も可能とされました。

⑤猶予税額の計算が有利になるよう、個人債務は株式以外の財産から差し引く方法に改められました。

⑥経済産業大臣による事前確認制度は廃止されました。

なお、これら要件緩和は、平成27年1月1日以降の相続税・贈与税から適用されます。