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後継者に対する自社株の相続

2017年11月07日  

資産家の3分類と財産の3本柱

財産承継の対策を講じようとする場合、資産家(保有する資産のタイプ)を、企業オーナー、地主、金融資産家の3つに分けて考える必要があります。

(1)企業オーナー 総資産のほとんどが非上場株式(自社株)
(2)地主    総資産のほとんどが不動産(土地・建物等)
(3)金融資産家 総資産のほとんどが金融資産(現預金、金融商品、生命保険等)

これら3つの分類のうち、企業オーナーの相続対策のことを「事業承継」といいます。当社(事業承継コンサルティング株式会社)は企業オーナーの相続対策を中心に支援しておりますが、それ以外の方々は当社と提携する島津会計税理士法人が支援しております。

○:問題なし(相続対策は不要) ×:問題あり(相続対策が必要)

遺産分割(円満相続)における相続対策の必要性

(1)非上場株式(△)

会社の事業承継の観点から、財産承継を考えなくてはなりません。すなわち、後継者の支配権を確保させるためには、後継者には少なくとも自社株の過半数(できれば3分の2)を保有させるように遺産分割すべきです。しかし、後継者だけに自社株を承継させるとすれば、遺留分の問題などが発生する可能性があります。

(2)不動産(×)→ 相続対策の必要性高い

不動産を共有にすると、後に様々なトラブルを招くことになります。しかし、単独所有にすると、他の相続人の不満や、遺留分の問題が発生する可能性があります。遺産分割が最も難航する資産です。

(3)金融資産(○)

現預金など換金性の高い財産であるため、1円単位まで細かく遺産分割することができます。

納税資金(資金確保)における相続対策の必要性

(1)非上場株式(×)→ 相続対策の必要性高い

非上場株式は換金できないことから、納税資金の調達が問題となります。例えば、会社が自己株式として買取る、会社から納税資金を借入れる、銀行から納税資金を借入れるなどの対応が必要となります。

(2)不動産(△)

相続税の納税資金が不足した場合は、不動産を売却して現金化することが可能です。また、物納が可能な場合もあります。

(3)金融資産(○)

相続した金融資産から直接支払うことができるため、全く問題ありません。

財産評価(節税)における相続対策の必要性

(1)非上場株式(○)

株式の相続税評価額が時価を上回ることはほとんどありません。通常は時価を下回る評価となりますので、節税効果を享受することができます。効果的な対策を講じることができれば、相続税評価額が時価を極端に下回るケースもあります。

(2)不動産(△)

通常、不動産の相続税評価額は時価を下回ります。賃貸物件であれば、貸家建付地や貸家の評価減をとることができます。また、小規模宅地の特例などを使うこともできます。

(3)金融資産(×)→ 相続対策の必要性高い

相続税評価額と時価は一致しているため、節税効果は全くありません。